みなさんこんにちは
海外投資のGIA長谷川です^ ^
昨日は
ロシア誕生後・波乱の時代
について書きましたね*
それでは本日は!
2000年以降、ロシアの
バラ色の高度成長期を
書いていきます^ ^
1998年
・ロシア危機
・原油価格の下落
・自転車操業状態の財政・デフォルト
ルーブルは変動相場制へ移行し、
急激なルーブル安が進みました。
1998年9月
1ドル=7.0~25.6ルーブル
という激しい値動きをみせ、
2002年末
1ドル=32ルーブルまで
ルーブル安は続きます。
ルーブル安によって
海外製品の輸入価格は上がり、
輸入は411 億ドルと30.5%の大幅減。
(過去6年間で最低)
一方で、
国内産業の海外商品に対する
競争力は高まるはずなのに、
輸出は前年比0.2%増の小幅+。
収まりかけていた
インフレの波が突如襲い、
1999年7月:126.5%、
失業率は
統計にある限り
最大の数字を記録。
1999年2月:14.1%。
もともと困難だった上に
最後の追い討ちが襲い、
光も何も見えない状態となりました。。。
そういった中。
次の時代を背負う
新しい大統領が誕生します^ ^
68.6%の票を獲得し
ウラジーミル・プーチン大統領
が就任しました。
プーチン大統領の
任期のしばらく前から
原油価格が世界的に上昇⬆︎
これによって
ロシアの財政は
メキメキと回復していきます。
プーチン大統領指示のもと、
税制改正や、公共事業、為替政策、
海外からの直接投資の誘致など、
積極的な改革が行われ
経済成長率5~9%にもなる
順風満帆の高度経済成長期を迎えます。
まず経済を牽引したのは、
【原油価格の上昇】でした。
原油価格は、
1997年アジア通貨危機の影響から
アジア諸国の需要が減退し、
下落に転じましたが、
1999年には
価格を戻していきます。
原油価格の上昇によって
何が起きたか?というと、
ずっと待ち望んでいた
【外貨の獲得】です。
原油の輸出が
貿易黒字を拡大させました。
黒字額は
2003年:598億 600万ドル
2004年:883億5000万ドル
貿易黒字は、
ロシアの財政を回復させました。
これによって
道路建設、交通網の整備、
【インフラ投資】が始まります。
インフラ投資は
建設機械需要を喚起し、
公的交通機関の設備投資を呼び込み、
電力需要を増やしますよね。
ここに雇用が生まれ、
国民の所得が上がり、
生活環境が豊かになり、
高度経済成長まっしぐらです!
2000年から既に
【民間消費は拡大】
住宅建設ラッシュ、
自動車市場も拡大へと続きます。
そして、
税収増を目指し減税を柱とした
【税制改革】も始動。
法人税は2002年1月に
35%から24%に引き下げられ、
納税制度も簡素化。
付加価値税を
20%から18%に引き下げ。
売上税(最高 税率5%)を撤廃。
関税率の引き下げ
外国為替管理の一分緩和、
土地の私有権保証と
農地を除く売買の自由化も進みます。
破産手続きの基準を明確化し
【ビジネス環境を整備】
経済成長と消費の伸び、
法整備なども進められたことで
ロシア市場への魅力が増大し、
ネスレ(スイス)、ルノー(フランス)
ボルボ(スエーデン)、マクドナルド(米)
カミンズ(米)など、
各国主要企業の進出や
【外国企業の直接投資】
も増えていきました。
これらの拡大の背景には、
ロシアの借金問題への
不安が払拭されたことも
一つの要因だったと思います。
【債務問題の解決】
原油価格の上昇を背景に
貿易収支の改善は絶大で、
ゴールドと外貨準備の積み上げが続き、
なんと2005年!
対外債務額を上回りました。
少し雑な言い方ですが
債権者の同意があれば
全債務を返済できる程の状態です。
▼外貨準備高推移(USD – ミリオン)
そしてこの
潤沢なゴールド、外貨準備高を背景に
もう一つの制度導入が始まります。
【為替政策】
ルーブルの下落傾向は、
2002年頃まで続き
2003年から上昇に転じました。
中央銀行はこの頃から、
急激なルー ブル高を防止するため
ドル買いルーブル売りで
為替介入をするようになりました。
そして2005年2月1日から
ドル:ユーロ=9:1の
『通貨バスケット方式』を導入。
(その後、7:3、6:4など変更)
ルーブルの安定が図られました。
・貿易黒字による外貨の獲得
・インフラ整備などによる経済成長
・税制改革、法整備による
海外からの直接投資
・失業率の低下、生活の向上
・通貨政策をコントロールできる
潤沢なゴールド・外貨準備高
これらを背景に、2008年まで
経済成長率5~9%にもなる
時代が続きます^ ^
1990年代からは
とても想像できない快進撃ですね!
【ジェトロ】
『WTO加盟と資本財市場の誕生』
https://www.jetro.go.jp/ext_images/jfile/report/05001601/05001601_001_BUP_3.pdf
【国立国会図書館】
調査論文『ロシア経済の現状と展望』
http://www.ndl.go.jp/jp/diet/publication/refer/200511_658/065802.pdf
原油価格の上昇が
長年にわたって続き、
その中で
様々な改革を打ち出した
プーチン大統領の手腕も、
大きく貢献しただろうと、感じますよね。
素晴らしい成長の時代でした。
そして、そんな時代も
残念ながら終わりを迎える時が来ます。
世界同時不況。
次回は、
2008年以降の
ロシア経済を取り上げます^ ^
なかなか投資の話に入れなくて
もどかしいですが(*´꒳`*)
ぜひ次回もお楽しみに!
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