海外投資のGIA長谷川です^ ^
前回は
・海外口座の外貨を有効活用
・NBでのゴールド購入マニュアル
・GOLDセミナープレゼント中!
についてお話ししました。
「海外口座を有効活用したい」
という方にも有効な
活用方法になったと思います^ ^
これからの3投稿で、
②資産保全としての現物ゴールド
について考えましょう。
今回は
ゴールド価格に影響を与えてきた
色々な背景を解説します(*´꒳`*)
世界で流通する
ゴールドの基本的な価格は、
ゴールドの地金の
グッドデリバリーブランドを認定している
LBMAにて決定しているものが
よく使われています。
LBMAでは
設立時はイギリスポンド建てで
ゴールド価格を決定していましたが、
1968年4月1日から
米ドル建て価格に変更し、
これまでの50年間
米ドルで価格を提供しています。
つまり現在の価格は
アメリカの状態が反映された
ものになっているという事です。
ゴールド価格を見る場合は
まず米ドル建てで確認し、
その上で
ドル円の為替を見て、
その後に円建てを見る必要があります。
とう事で
ドル建て価格で
これまでの価格がどう動いてきたか
見ていきましょう。
1971年8月15日
アメリカのニクソン大統領が
「ドルと金の互換性を停止する」
と声明を発表しました。
▼ニクソン大統領
それまで米ドルは
いつでも相当のゴールドと交換できる、
ゴールドに価値を裏付けされた
唯一の通貨でした。
金互換性の終了によって、
ゴールドまたその他の通貨は
どれがあるべき価格なのか
試行錯誤の時代に入ります。
この時期以降の
ゴールド価格を見てみましょう。
大きな山場は2つ。
ニクソンショックから
1989年12月の冷戦終結まで
18年間。
そして
2001年9月の
アメリカ同時多発テロから
これまでです。
最初の山となった
1971年8月15日の
ニクソンショックから、
1989年12月の冷戦終結まで
18年間を見てみましょう。
私が考えている
ゴールド価格を動かした要因は
次の3つです。
・ドル安
・アメリカのインフレ
・オイルショック
ニクソン声明の後、
各国の為替レートをどうするか?
最初の内容が決まったのが、
1971年12月スミソニアン協定です。
▼スミソニアン博物館本部
この協定の中で、
日本円はドルに対して
16.88%切り上げられました。
1ドル=308円になり、
変動幅は上下2.25%に固定。
そして
ニクソンショックから
2年後の1973年2月
日本円は変動相場制に移行しました。
この時期の円ドルはこちらです。
ドルについては
ザクっとみるとドル安です。
アメリカは
ドル安、および、
オイルショックに晒され、
高いインフレに見舞われます。
ドルは、
ゴールドに対しても
ゴールド高ドル安。
同時にインフレの煽りも受け、
価格は急上昇しました。
この時期のアメリカは
政策金利も動かしているので、
ドル安とインフレが
当時のゴールド価格を作った
主な要因だと思われます。
その後
プラザ合意によって、
各国の通貨は、各国の手を離れ
市場に委ねられることになりました。
長かった冷戦も終結し、
米ドルへの不安感が落ち着き、
政策金利も下げ方向ですが
8%→3%あり、
各国中央銀行も
ゴールド売りドル買いに
動いていきました。
合わせて
プラザ合意後の
日本のバブル時期も見てみましょう。
こちらは
ドル建て、円建ての
1gのゴールド価格です。
オレンジ色の囲いが、
バブル期です。
緑色の囲いが、
バブルを抑えるために
公定歩合を引き上げた時期です。
(2.5%→6.0%)
上の線が日本円建て、
下の線がドル建てです。
ゴールド価格に浮き沈みが
ありませんね。
ゴールド価格は基本的に
ドルとアメリカの経済によって
価格が動きます。
日本にとって
バブル景気、バブルの崩壊は
大事件でしたが、
この時期のゴールド価格には、
そこまで重大な影響は
与えてはいなかったようです。
第一次オイルショック、
第二次オイルショックの時期の、
ドル建てと円建てのグラフが
かなり離れているのは、
主にドル円レートの影響です。
次に2つめの山を
見てみましょう。
2001年9月の
アメリカ同時多発テロから
これまでです。
この時期のゴールド価格は、
価格を作っている要因が
より複雑になりました。
最初の山で取り上げた
・ドル安
・アメリカのインフレ
この2つも影響しています。
併せて
この二つの影響を超える
大きな要素が生まれています。
最大の要因は
「金融の進化」です。
金融とITと緩和と債務。
これらは
ゴールドだけに限らず、
色々な投資に影響を与え、
投資家に多くの機会を提供しました。
この辺りは
投資家の皆さんは
ピンとくるはずなので解説は省きます。
その中で
具体的な要因を取り上げると、
【ETF】の登場と
【金融ショック】です。
【ETF】の登場は
それまでに無かった
新しい需要を生み出しました。
第一号ETFの上場から
各国でも上場が進み、
2012年にピークを迎えます。
2015年12月には45%減少しました。
この時期、ドル自体が
すごく安くなったり
すごく高くなったりしているので、
ゴールドの価格が
実際にどの程度高くなったのか、
または高くなっていないのか、
わかりにくくなっています。
そこで、
ドル円の近いスポットの
ゴールド価格を比較します。
ETF誕生後の2007年5月。
そして価格のピーク後の
2015年6月。
この2点は
1ドル=122.9円、
1ドル=122.5円と
ドル円が近いです。
この2点の
ゴールド価格を見ると、
その差は17.40ドル/g。
つまりこの8年の間、
ドル安の結果ではなく、
ゴールド価格そのものが
17.40ドル/g上がっている
と、言えると考えています。
価格上昇の要因として
【ETF】【金融ショック】
を取り上げましたが、
恐らくこの2つだけでは
ここまで上がらなかった筈です。
「アメリカ同時多発テロ」の発生が
この山を作るキッカケでした。
世界は繋がり
様々な物資が縦横無尽に
米ドルで取引をされています。
同時多発テロの衝撃が
米ドル依存のリスクを
世界に認識させる出来事になり、
これが「有事の金」へ駆り立て、
ETFの誕生が市場の受け皿となり、
そして
【金融ショック】が追い打ちで
過去最大のゴールド価格が
作り上げられました。
だいぶ長くなりましたね(*´꒳`*)
モノの価格とは
なんだかんだでどれもこれも
不確かなものです。
こういった
ゴールド価格の背景を元に、
現物のゴールドを
保有する意味があるかどうか。
次回取り上げます(*´꒳`*)
どうぞお楽しみに!
ゴールドについては
話が長くなりすぎるので、
以前弊社で開催したセミナー動画を、
無料で視聴できるように
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