GLOBAL INVESTMENT ACADEMY GIA通信 Vol.433
個人投資家の投資行動を読み解く!
みなさま、こんにちは!
Global Investment Academyの両角です。


日本経済新聞社が出している【日経マネー】という情報誌で、「個人投資家調査」というアンケート結果が記載されています。


このGIA通信の読者様は、国内・海外問わず、投資活動に高い関心をお持ちの方がほとんどですし、他人の行動を冷静に観察することで全体の動きも見えてきます。


このアンケート結果は、今後のご自身の投資活動や目標を改善していけるヒントが詰まっていますので、この調査結果から見えてくるエッセンスをかい摘んでお伝えさせてもらいます。
このアンケートは、インターネット経由で約2万5千人の個人投資家を対象に行われたものです。


回答者の投資歴の内訳ですが、1年未満が22.9%、1年以上5年未満が29.4%、5年以上10年未満が12.2%。10年以上のベテラン投資家は27.2%で、未経験者も8.3%いたようですから、満遍なく色々な経験を持つ個人投資家が回答しているように見受けられました。


そんな個人投資家さんたちですが、彼らが投資する目的として最も多かった回答は「老後の資産づくり」で約4割を超えています。


20〜60代の全ての年代でトップ、50代では57.0%、60代は49.4%に達し、現役の引退が現実味を帯びつつある年代で、より老後の資金作りの必要性をヒシヒシと感じているようです。
また、20〜30代でもそれなりに回答が集まったのは、やはり《老後資金2000万円不足問題》が大きく影響しているものと思います。


若ければ若いほど現在の公的年金含めた社会保障制度に不安を感じており、少しでも早い段階から老後資金を貯めるような意識が以前よりも強くなっている、そう感じます。


このこと自体は正しいですし、一昔前とは違って最終的に国や企業は自分たちのことを守ってはくれませんから、老後資金は国や企業をあてにせず、自らが作っていく必要があります。


ただ、その意識が強ければ強いほど、稼いだお金を消費活動に回すことなく、せっせせっせと預貯金に溜め込んでしまいますから、日本経済が一向に上向かない原因の一つになっていることも否めません。


そうでなくても、もともと日本人は《現金愛好家》であり、欧米諸国の人々と比べて現預金比率が高いことは有名な話。
日本人は堅実にコツコツとお金を貯める《アリさんタイプ》の性格ですから、現役世代に呑気に遊び浪費しすぎて最終的に老後にお金がなくて困ってしまうということはなさそうですが、使わなすぎるのもどうでしょうか、、、汗


また以前のGIA通信でも取り上げましたが、下のグラフは米国・英国・日本の3カ国における金融資産の伸びを示したものです。
これを見れば差が歴然で、現預金ばかりに金融資産を置いている日本人は、完全に取り残されてしまっています。。涙


これをみてどう思いますか?


私は・・・・
また回答の中で興味深いのが「早期リタイア実現」で、全体では11%弱となっていますが、20代で19.2%、30代で17.1%と2割近くにもなりました。


この高い比率はこれまで見られなかった傾向で、日本でも最近ブームになりつつある【FIRE (Financial Independence, Retire Early、経済的に自立し早期退職を果たす)】が若い世代には徐々に浸透しつつあることが、この回答結果から見て取れます。


皆さんは何歳くらいで現役を引退したいと思っていますか? そしてその目標に向けて具体的な計画を立てれていますか?
2020年は5人に3人が儲かった年^^
運用先は海外を組み込むのが良い?
さて次に、2020年の運用実績について、投資歴6カ月以上の人のみに尋ねたところ、運用成績がプラス(投資元本に対する騰落率がプラス1%以上)だった人は約6割にも上りました。


これは昨年3月のコロナショック以後、国内・海外問わず急回復を見せた株式相場が牽引したものと推測され、このGIA通信の読者様も概ね良い運用成績を出されたのではないかと思います。
運用成績がプラスだった人たちの傾向をもう少し深掘りして、どんな投資商品に投資して利益をあげたのかを尋ねてみると、インデックス型投信やETFなどを使った海外主体の「国際分散投資」という回答が20.2%と最も多かったようです。


昨年は、日経平均株価の上昇率が+16%だったのに対し、米ナスダック総合株価指数は+43%と、GAFAMに代表されるようにIT企業をはじめとしたハイテク株の強さが際立った一年だったので、日本株に加えて海外の投資商品へ投資していた方は良い結果を得られたことでしょう。


我々GIAは以前より海外を使った資産運用には肯定的ですし、閉塞的な島口で育った日本人だからこそ、資産運用は海外を積極的に活用すべき!との意見を前から持っています。


現在では国内の金融機関でも海外の金融商品を扱うところが増えてきましたから、海外企業が扱う商品と比較検討できることは、投資家として良い環境になってきたかと思います。


しかしながら、どうしてもコストパフォーマンスに関して言うと、日系企業が提供する商品は劣ってしまうことは否めません。


当然ながら、それぞれメリットとデメリット両方ありますので、ご自身の目指すべきゴールによって運用先を選択していくしかないですね!
「勝ち組」と「負け組」の境界線は?
実績値から探る個人投資家の特徴
また今回の調査では、同じ相場・環境にあっても勝ち続けられる人と、負けが続いてしまう人がいる【事実】に着目し、なぜそうなるのかという考察もありましたので紹介します。


まず、先ほどのアンケート対象者の中から、リスク資産への投資歴が3年以上の回答者を抽出し、2018〜21年の4年間(21年は1〜3月)のリスク資産の運用成績が全てプラスの投資家を「4連勝投資家(=暫定的に”勝ち組”と呼ぶ)」、全てマイナスの投資家を「4連敗投資家(=暫定的に”負け組”と呼ぶ)」として、それぞれの運用の特徴を調べたようです。


そこから見えてきた、日本人個人投資家の特徴とは?
まず”勝ち組”の特徴としては《長期投資志向》であること。


銘柄の平均保有期間の比較では、”勝ち組”は6カ月未満の人が合計15.1%であるのに対して、”負け組”は22.3%と高く、勝ち組の方が長期で銘柄を保有している=長期投資の志向が強いことがわかりました。


また、積立投資を行っている人の割合を見ると、”勝ち組”は58.7%と6割近くになっているのに対し、”負け組”は約3割強にとどまりました。


この2つの数字から、こちらの記事では「積み立て投資などを活用した長期投資が安定的に勝ちやすいと推測できる」と結論づけています。


皆さんも積立NISAやiDeCoなどを活用して、積立投資を実践されていますか?
また《分散投資》の有効性も実際の調査結果を用いて伝えています。


下のグラフは”勝ち組””負け組”それぞれが保有する銘柄数を比較したものですが、”負け組”は保有している銘柄数が非常に少ない人が多く、「1〜5銘柄」が45.1%を占めました。


一方、”勝ち組”の約半数の人が10銘柄以上保有し、30銘柄以上保有する人も17.0%もいたようで、違いがはっきりと表れています。


やはりここでも投資の原則「たまごは一つのカゴに盛るな」が活きていますね!
もちろん分散投資の有効性が高いとはいえ、何でもかんでも分散しておくと、得られる効果もそれなりになってしまうこともあるので気をつけましょう。


ただ、やはり資産運用上のリスクを管理・低減させる上での分散は、安定したパフォーマンスをあげるためには重要です。


分散と言っても、単に商品(=銘柄)を分けるのではなく、性質の違うリスク資産の種類を組み込むことや、購入するタイミングを分けることも忘れずに行っていくようにしましょう。
数字で証明される海外投資の魅力!
あとは行動するかしないか・・・
最後に取り上げる調査結果は、海外資産をどこまで組み入れるか、です。


海外投資を推奨している私も、かなり興味津々です^^


まずは調査結果を先に見せましょう。
ここから見て取れることとは?


”勝ち組””負け組”の保有資産を見ると、「【海外】国際分散投資」「【海外】先進国株投資」の項目において、”勝ち組”投資家が多く仕込んでいるのに対して、”負け組”投資家は大きな水を開けられているのがわかります。


調査結果によると、”勝ち組” ”負け組”、どちらも日本株をポートフォリオに組み込む割合が約80%と最も多い構成になっており、何だかんだで言っても保守的な投資スタンスが垣間見れます。


しかしながら、ある程度リスク承知で海外へ投資していた人が、結果的に良いパフォーマンスをあげたことがわかりますね!
2021年年初に開催した《2021未来予測&投資戦略セミナー》


この場において、投資の三大原則である「長期」「分散」「積立」の重要性を、釈迦に説法ながらも皆様へお伝えしていました。
またその中でも、投資先を複数に分散させ、投資期間が長期であればあるほどトータルリターンは安定し、かつ負ける確率は少なくなることを過去のデータ・実績を用いてお伝えしました(だからと言って、未来が同じである保証はありません)
今回、日経マネーという大手が調査した結果をシェアした訳ですが、その結果から我々が皆さんに伝えているのは、何も間違っていないことがわかったかと思います。


もちろん短期間で大きな利益をあげたいと思う方は、もっとリスクの高い商品に一点集中していけば良いでしょう。


ただ、その手法は我々から言わすと、上がるか下がるかわからないものにお金をつぎ込む《ギャンブル》であり、投資ではなく投機に近い行動だと思います。


我々はあくまでも長期的な視点に立ち、


「今の日本人にとってどのような資産運用・投資手法が望ましいのか」


この点をトコトン突き詰めた上で、その時その時に応じたベストなソリューションを提案しています。


今回の調査結果のシェアはあくまでも一部の参考情報にしかなりません。


しかしながら、あえてこのGIA通信でお伝えした理由は、「誰々が何をしているからあなたも同じことをしよう!」ということではなく、そうした個人投資家における行動様式や投資パターンを頭に入れた上で、ご自身の投資スタンスを確立していただくためです。


今日のメルマガを読んだからと言って、明日明後日すぐに資産を増える訳ではないですが、このようなファンダメンタルズの情報を疎かにせず、その中でも自分なりの投資スタイルを確立していってもらいたい。


我々は常にそう考えていますし、そのお手伝いができればと思っています。


今週末は福岡・名古屋・大阪にて今後大きく成長していくラオスの土地に関する投資説明会を開催中です。


新興国の土地投資は誰もが出来る投資手法ではないですが、今後大きく化ける可能性が高いので、今のうちから仕込んで大きく育つのをジッと待ちたいと思います!
今回のGIA通信はいかがでしたか?
感想・ご意見などございましたら、こちらからお気軽にお寄せください。

以上、今回も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
それでは、次回のアカデミー通信でまたお会いしましょう!
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