GLOBAL INVESTMENT ACADEMY GIA通信 Vol.404
衝撃!日本の労働生産性は世界で○位だった(涙)
みなさま、こんにちは!
Global Investment Academyの両角です。


今週のGIA通信は《労働生産性》について取り上げています。


単に生産性といえば、投入した資源・リソースに対して、どれだけの付加価値を算出できるか、という点になります。


計算式で表すと《生産性=算出(アウトプット)/ 投入(インプット)》です。


ただこれって、理屈はわかるのですが、今の仕事においてはなかなか難しいな〜と感じてしまうのが正直なところです。


続きは【編集後記】にて
コロナ死者数より多い10月自殺者数
まだまだ暗い夜が続くのか・・・涙
2020年に入り、突如として出現した《新型コロナウイルス(COVID-19)》


人から人へ飛沫感染することから、極力人との接触機会を極力減らすため、官民連携して経済活動を自粛もしくは停止。


その結果、航空業やホテル・観光業をはじめとして、多くの産業に大きな打撃を与えました。


2020年もあと1ヶ月ない今でもその混乱は収まっておらず、逆に第3波として新規感染者数が過去最高を記録するなど、今後の見通しもあまり明るくありません。


倒産や失業の危機に直面している人は、実際の統計データ以上に間違いなく相当な数になっていることでしょう。


また、政府の統計によれば、10月の国内自殺者数が年初来の新型コロナの死者数を上回ったとの報道もありました。


日本ではロックダウン(都市封鎖)が行われず、ウイルスそのものの影響は他国と比較して軽微だったにもかかわらず、自殺者は大きく増加していることはとても残念なことですし、今後の経済対策を講じる上で真剣に議論すべき点の一つでしょう。
「経済を取るか、感染拡大阻止を取るか」この議論は今尚繰り広げられており、結論が出ないほど本当に難しい状況でありますから、我々としては自らの健康に気を配りながら、収入を閉ざさぬような努力をして、何としても命を守っていくかしありません・・・・。


現在進められているワクチン開発が成功し、先進国も後進国にも、富める人も貧しい人にも、1日でも早く世界中に広く行き渡る日が来るといいですね。
40年後の日本は二人に一人が○○○
国力の低下が懸念される・・・涙
そんなコロナ禍真っ只中で、ステイホームとともに一気に浸透した新しい働き方の形《テレワーク》
もともと【働き方改革】と称する動き自体は以前からあり、厚生労働省が2019年に発表した定義によれば、「働く人々が個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を、”自分"で選択できるようにするための改革」とされています。


また、働き方改革は、「一億総活躍社会を実現するための改革」とも言い換えられます。


一億総活躍社会とは、少子高齢化が進む日本で、50年後も人口1億人を維持し、職場・家庭・地域で誰しも活躍可能な社会を指すそうです。


なかなか素晴らしいスローガンを国として掲げている訳ですが、現実はそう甘くはなく、国の経済を支える労働力の主体となる『生産年齢人口(15〜64歳)』が想定以上のペースで減少していることはご存知でしょうか?


国立社会保障・人口問題研究所ではこんな発表があります。


<生産年齢人口の推移(出生中位推計による)>

・平成25年(2013年):8000万人
・令和 9年(2027年):7000万人
・令和33年(2051年):5000万人
・令和42年(2060年):4418万人

<生産年齢人口の割合(出生中位推計による)>

・平成22年(2010年):63.8%
・令和22年(2040年):53.9%
・令和42年(2060年):50.9%

「今から40年後には実際に働いている人は国民の二人に一人か・・・」なかなか衝撃的なデータですね・・・・汗
現実問題として今から日本の人口が増加していくことは無理そうですから、国の生産力の低下、ひいては国力の低下が避けられそうにありません。


これから国際社会の中で競争力を持ち続けるためには、我々として一体どうしたら良いでしょうか?


現在労働市場に参加していない女性や高齢者などの働き手を増やすというのは一つの解決策でしょうが、それよりも一番大事なことは「一人一人の生産力・労働力を向上させる」しか他ありません!


では、日本人の労働力って世界と比べてどうなってるの? そんな疑問湧いてきませんか?
国際社会で日本は中位!?
労働生産性がやばいことに・・・
国民1人当たりGDPとして表される「経済的豊かさ」を実現するには、より少ない労力でより多くの経済的成果(=価値)を生み出すことが重要です。


ただ、意外にも日本の労働生産性が国際社会と比べてあまり高くありません。


国際社会の中でいう労働生産性はGDP(国内総生産)を元に算出されています。


計算式としては「GDP/(1年間の平均就業者数×労働時間)」で算出され、結果「一人当たりのGDP」ということができます。


公益財団法人日本生産性本部が出している資料において、この労働生産性に関する国際比較(OECD加盟国・36カ国)がありますので、今日はそれに沿ってお伝えします。


下の表は【就業者一人当たりの労働生産性の国別ランキング(2018年版)】です。


ちなみにこのランキングでは、貿易や投資・投機に影響されやすい為替レートベースではなく、各国の通貨の購買力が同等になる《購買力平価(Purchasing Power Parity:PPP)》で米ドル換算したものが用いられています。
日本の就業者一人当たりの労働生産性は81,258米ドルで、OECD加盟36カ国の中でみると21位になります。OECDの平均が98,921米ドルですから、平均以下という残念な結果に。(もはや、下から数えた方が早いじゃん・・・涙)


また、下のグラフの過去からの推移を見てわかるように、主要先進国であるG7の中で最も生産性が低い=最下位を独占中で、生産性は米国の3分の2程度(6割強)しかありません。
先日配信したGIA通信の中で、GDPを基準とした世界的な日本の位置付けが徐々に低下していることに加えて、過去20年間における家計金融資産の推移で日本が米国や英国と比べて著しく増加していないことについて触れました。
米国に大きく水をあけられた原因の一つに、金融資産の持ち方、資産ポートフォリオの組み方だとお伝えしましたが、この労働生産性という観点でも大きく遅れを取っていますし、その差は時間の経過とともにますます広がっていくことが危惧されます。


このままでは、本当に日本はヤバいことになるのではないでしょうか。。
労働生産性を高めるためには
デジタル○○○○○○○○が必要!
せっかくなので、労働生産性の伸び率についても見ておきましょう。


下のグラフは同じくOECD加盟諸国の2015年〜2018年での労働生産性上昇率(物価変動による影響を除いた実質ベース)を比較したものです。


最も労働生産性上昇率が高かった国は、ポーランド(年平均+3.5%)で、ついでアイルランド(同+3.4%)、エストニア(同+3.1%)という順番になりました。
ポーランドは、ユーロの中でも比較的人件費(=労働コスト)が低いこともあり、隣国のドイツなどから自動車や家電といった分野の生産拠点が移転してきていることもあって、近年の平均実質経済成長率も4.4%(2015〜2018年平均)ときわめて好調な状況が続いています。


アイルランドは、1990年代後半あたりから法人税率などを低く抑えることで、グーグルやアップルといったグローバル企業の本社機能を呼び込むことに成功し、高水準の経済成長と労働生産性の上昇を実現(現在は租税回避問題として国際批判を受けています)。


エストニアはバルト三国の一つで、ICT関連技術や電子政府で話題となり、スカイプなどのITベンチャー企業を輩出していることでも有名です。


ちなみに私、以前エストニア法人を設立した経験もありますし、e-residencyという制度を使ってエストニアの住人(電子国民)にもなっています^^
一方で、気になる我々日本ですが、、、、、なんと生産性の伸び率がマイナスの▲0.2%となっていて、これはOECD加盟36カ国中35位という酷い結果に。


もちろんこれらの数字は、2015年〜2018年という短い時間に限ってのことですので、各国の特殊事情があったりして立ち位置が変わることは多々ありますが、少なくとも日本の労働生産性およびその伸びが諸外国と比較して全然優位ではない、ということははっきり理解できるかと思います。


日本の政府が旗を振って進めている【働き方改革】


かつての高度成長期を象徴するような、朝から晩まで身を粉にして働くモーレツ社員のような生き方・働き方ではなく、もっと自由でクリエイティブな働き方を推奨している一方で、こういう現実から目を背けることなく、一人一人の意識を高め、そして生産性を高める努力はもっともっとしていかないといけません。


そのためにはインターネットなどのテクノロジー、いわゆるITは最低限のスキルとして、様々な分野でデジタルトランスフォーメーション(DX)を推し進めていくことが必須となりそうですね!
≪重要なお知らせ≫

2021年1月23日(土)に弊社主催で【2021投資戦略セミナー】を開催することが決定しました〜!


このセミナーでは、例年同様、2020年の世界経済及び投資環境について様々な資料・データに基づき解説(解析)するとともに、2021年の投資環境の展望と我々なりの戦略についてお伝えしていく予定です。


また最新の社会情勢・社会問題として、米国大統領選後に見えてきた世界を二分する大きな力の対立、実体経済との乖離が大きいコロナバブルの正体と金融危機が起こりうるリスク、さらには世界の指導者や経営者たちがこぞって集まったダボス会議で語られた【グレートリセット】の真実などを取り上げ、我々なりの考察とともに、今後の資産形成を進めていく上で必要な情報と知識をお届けする予定です。


そして、スペシャルゲストも、素晴らしいお二方にご登壇いただく予定です!


詳しいことはまだ言えませんが、ヒントとして少しだけ触りをお伝えすると、一人は国内&海外の主要金融機関で数々の突出した実績を叩き出し、ある大手証券会社の社長まで登りつけ、現在は投資家として実業家として大成功をおさめている方にご登壇いただく予定です。


もう一人は、暗号通貨税制に関わる超重要人物にお越しいただく予定です。こちらの方もかなりレアですので、具体的な詳細については当日まで伏させていただくことご了承願います。


何れにしても、一流の中の一流から学びを得られることは、本当に貴重なことですし有難いことです。GIAとしてこれまで数々のセミナーを企画・開催してきましたが、その中でも最も豪華なスペシャルゲストになることは間違いありません!
現在受付を開始する準備を進めており、GIA読者様には12月20日(日)のGIA通信にてご案内させていただく予定ですが、1月23日(土)の午後は今から空けるようにされることをマジでお勧めします!


それでは良い日曜をお過ごしください^^
編集後記
先ほど見た《生産性=算出(アウトプット)/ 投入(インプット)》という式。


要は生産性を高めるには、いかに投入するインプットの量を少なくしてアウトプットの量を多くするか、がキモです。


しかしながら、私の今のような仕事だと、やはり質の高いアウトプットをするには「どれだけインプットの量と質を上げられるか」という点が重要ではないかと自分では感じています。


つまり、生産性を高めようとインプットを下げることは同時にアウトプットも下がってしまう可能性があるので難しいかな・・・なんていう思いもあったりします。


ただここは発想を転換して、インプットの量と質を変えずに、かつより多くのアウトプットが出来るように、前向きに考えていかなくちゃ、ですね!
今回のGIA通信はいかがでしたか?
感想・ご意見などございましたら、こちらからお気軽にお寄せください。

以上、今回も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
それでは、次回のアカデミー通信でまたお会いしましょう!
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