【Q61】なぜシニョリッジについて考える必要があるか?
こんばんは。
海外投資の知恵袋の「がの」です。
昨日の投稿
「シニョリッジとは?」
→ http://ul.lc/39se
の続編です。
インフレ関連の流れで、投稿を続けており、
昨日は「シニョリッジ」に関する投稿でしたが、
闇雲に「シニョリッジ」の話題を出したわけでは
ありません。
20円で1万円札を刷れる
この事実について、
すなわち
通貨発行益(シニョリッジ)が500倍で
あることについて、
もう少し深く考えてみたいと思います。
ここで「とある小さい村」の話をします。
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家が5つ。
A,B,C,D,Eとある小さな村です。
みんな資産を100ゼニーずつ
持っているとします。
それぞれ
A:農家(米)
B:農家(野菜)
C:服屋
D:病院
E:建築家
とでもしましょうか。
みんなそれぞれの財やサービスに
対して、値段を決めて、
それぞれの資産を切り崩して
お互いを支えあっています。
米10kg 20ゼニー とか
服1着 20ゼニー とか
具体的に商品の価格を
イメージしましょう。
みんなそれぞれ
助けあって平和に暮らしています。
さて、、、こんな小さな村に、
ある事件が起こります。
Fがやってくるのですが、
Fはなんと「打ち出の小槌」を持っているのです。
小槌をフルといくらでも「ゼニー」を
生み出すことができます。
村人5人は驚きます。
Fは村人に、ゼニーを適当に配りました。
A,B,C,D,Eの資産が
全員100倍の10000ゼニーに
なったとしましょうか。
今まで資産100ゼニーだったAは、
資産10000ゼニーになったので、
米10kgを20ゼニーで売っても何も
嬉しくなくなりました。
もともと資産100ゼニーの時に、
20ゼニーで売っていたので、
2000ゼニーくらいで売るのがちょうどいいかな?
って思うようになりました。
まぁ打ち出の小槌で
いくらでもゼニーは出るんだし、
2000ゼニーで売っても問題ないよね。
となり、米は値上がりしました。
米が値上がりしたので、
他のB,C,D,EはまたFにゼニーを
生み出してもらい、
みんなの資産は100万ゼニーになりました。
ここまで来ると
みんな「ゼニー」を大量に保有しているので
誰も「ゼニー」を欲しいと思わなくなりました。
蓄えていた米と野菜を交換したり、
米あげるから、うちの家の穴を直してよ。
と物物交換の世界になりました。
ゼニーはもう要りません。
打ち出の小槌が使われることは
もう無くなりました。
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周りくどいですかね(笑
実際に「打ち出の小槌」があると、
誰もお金を欲しくなくなる。
ということです。
無限にでてくるものは、
いらないのです。
有限のものにこそ
価値があります。
インフレを小さなモデルで
説明したものです。
Fが無制限に「ゼニー」の供給量を増やさなければ、
こんなことは起こらず、
「ゼニー」の価値は下がりませんでした。
このモデルのFは、
現実には、日本銀行=発券銀行ですね。
20円で10000円を作れるわけですから、
「打ち出の小槌」と変わりません。
この「打ち出の小槌」の力を
使いすぎると、過剰なインフレになるわけです。
日本銀行は、
異次元緩和によって、
通貨の供給量を増やしており、
「打ち出の小槌」の力を景気回復のために
利用しています。
この力は強すぎるため、
非常に慎重に動かないと、
取り返しのつかないことになります。
せっかく働いて貯めた
円預金が紙くずに近づく可能性も
ゼロではありません。
もちろん前述の村のような
極端なことを想像している
わけではありませんが、
20円で10000円を刷り続けていること。
「対価」や「資産の裏付け」がない
「信用」で成り立っている「紙切れ」
を日本銀行が刷り続けているリスク。
これを知っておくべきかと思います。
本来であれば、
信用創造など複雑な話も
すべきなのですが、
説明のために
簡単な例を示すだけに留めます。
それでは、
今回はこの辺で。
画像の出典:http://cp.c-ij.com/ja/contents/2022/03271/
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