GLOBAL INVESTMENT ACADEMY GIA通信 Vol.615
30年ぶりの高い金利水準でも世界最弱ぶりが際立つ日本円
みなさま、こんにちは!
Global Investment Academyの両角です。


日本銀行は
19日の金融政策決定会合で


30年ぶりの高水準となる
0.75%程度への利上げを決定。


にもかかわらず、
為替は「円高」どころか、
ドル円は157円台まで円安が進みました。
ここで多くの投資家が
ハマる”落とし穴”があります。


「日米金利差が縮んだ→円高になる」


これは“教科書としては”正しいです。


でも現実の為替は
教科書通りに動かないことが多く、


「期待」「実質」「需給(フロー)」


で動くのですね^^


今日はこの3つを軸に、
円安が止まらない背景を整理します!
目次
30年ぶりの高い金利水準でも 世界最弱ぶりが際立つ日本円
市場が嫌う2つの組み合わせ 構造的変化による継続的な円安パワー
今後考えられる3つのシナリオとは? 自らの資産は自分の手で守る!
30年ぶりの高い金利水準でも
世界最弱ぶりが際立つ日本円
日銀は30年ぶりに
政策金利を0.75%へ利上げ。


これは確かに前進です。
ただ、
市場が見ているのは
「今日の金利」ではなく、


この先
どこまで上げるのか?
という「利上げの道のり」


インフレを差し引いた
「実質金利」はどうか?


日銀のメッセージは
「タカ派かハト派」か?


この3点です。


今回、経済誌ロイターは


「日銀の利上げはサプライズがなく、
今後の利上げの明確さも乏しいため、
円売り(=円弱含み)が続いた」



というニュアンスで報じています。
つまり市場は、
こう考えているのでしょう。


「0.75%へ利上げしたものの
そのペースは急がないかもしれない」



この瞬間、
円は買われにくくなります。


なぜなら、為替は
足元の金利差よりも


将来の差=金利の見通しを
先に織り込む傾向が強いからです。


昨今の為替市場で
起きていることを、
超シンプルに言うと、、、


円を調達(借りる)して
より利回りの高い通貨・資産へ移す


いわゆる《円キャリー取引》ですね。
前出のロイターは、
日銀・植田総裁の発信が
強くタカ派に振れなかったことで、


投資家が
「まだ円を売っても大丈夫」と感じ、


ユーロや豪ドルなどへ向かう
キャリーが続きやすい、と伝えています。


ここが重要で今の円安は
米ドルが強いからだけではなく、


“他通貨にも負けている”


という多角的視点で
為替を考える必要があり、
単にドル円だけ見ていると見誤ります。
市場が嫌う2つの組み合わせ
構造的変化による継続的な円安パワー
次はもっと”構造的”な話です。


金利差が縮んでも
円高にならないとき、


裏で効いているのは、
国全体の外貨の出入り(需給フロー) です。


財務省の国際収支を見ると、
経常収支は黒字でも内訳は少し複雑・・。


令和7年度上期は
経常黒字が拡大する一方、


貿易・サービス収支は
赤字が継続する形になっています。
これ、何を意味するのか?


日本は海外投資からの
利子や配当といった
『第一次所得』で稼いでいる一方、


サービスや
デジタル、旅行、物流など、


実務の現場では
外貨流出が起きやすい
=円を押し下げやすい
環境になってしまっており、
その傾向は年々強まっています。
ただ、そんな中でも、
経常黒字が続く背景として


先述したように
第一次所得収支の寄与が
大きいという報道があります。


本来なら経常黒字増加=
円が強くなってもおかしくないはずですが、


ここで為替が
反応しにくいポイントが・・・。


今の第一次所得の黒字は
「自動的に円買い」になりにくいのです。


というのも、
海外子会社の利益は
現地で再投資されたり、
外貨のまま積み上がったりします。


ですので
「黒字=円買いが起きる」
とは限らないのです。


為替が絡む需給は
想像以上にクセ者ですね、、、汗
この点は
最近の為替相場で
決して外してはいけない視点です。


米Financial Timesは
今回の円安反応について、


日本の財政見通し(拡張的な財政への警戒)が
「円の重しになった可能性」を指摘しています。


つまり、市場は

金利は上がる(=国債費が増えやすい)

財政は拡張的に見える(=国債増発観測)


この組み合わせを嫌います。


その結果、
金利が上がっても、


その分だけ
国の体力不安が強まるなら
円は買いにくいという評価が出やすく、


為替は最終的に
「その通貨の信用」を値付けします。


つまり、
金利だけで円が上がらないとき、


日本円に対する信用の欠如が
意識されている可能性が強い
のです。
もう少し補足すると、
例え米長期金利が下がっても、
米ドルが売られない局面があります。


その代表例は、

リスクオフ気味で“ドルが安全通貨として買われる”

米金利の低下が「景気悪化」ではなく「織り込みの調整」に過ぎない

日銀の利上げが“想定内”で、相対的にドルが魅力を保つ

などです。


今回も市場では
日銀の利上げが事前に
織り込みが進んでいたため、


結果として円が売られた、
という状況であったと
容易に推測することができます。
今後考えられる3つのシナリオとは?
自らの資産は自分の手で守る!
最後に
今後考えられる3つの
シナリオについて整理しておきます。
▼シナリオA:
 「 円安基調が継続(最も起きやすい)」


《条件》
・日銀が追加利上げの明確さを出さない
・財政懸念がくすぶる
・円キャリーが続く

→ 円は“じわ安”になりやすい。


▼シナリオB:
 「円が反転(円高方向へ)」


《条件》
・日銀が「中立金利」や
 利上げペースをもう一段タカ派に寄せる
・もしくは世界的にリスクオフが強まり、
 キャリー巻き戻しが起きる

→ 短期は“速い円高”になりやすい
 (キャリーの巻き戻しは速い)。


▼シナリオC:
 「介入が相場の天井を作る」


《条件》
・財務相は「過度な変動には対応する」と警告しており、
 市場は160円近辺での警戒を持ちやすい。

→ ただし介入は“トレンドを変える”というより
 “スピードを落とす”役割になりがちです。
円安が止まらないのは、
利上げが無意味だからではありません。


以下の4点が
同時に効いていると言えるのです。


❶利上げはしたものの、
将来のタカ派度がまだ足りない ➡ 期待の問題


❷実質・相対で見ると、
円を売る合理性がまだ残る ➡ 実質の問題


❸国際収支や資金フローが、
円買いを強く生みにくい ➡ 需給の問題


❹財政懸念が”通貨の天井”として
意識されやすい ➡ 信用の問題
足元の円安の勢いには
財務省がピリピリしているので
さすがに1ドル160円の壁は厚いでしょうが、


世界から日本、
あるいは日本円に対する信用が
確実に失われつつあることは
我々投資家としてしっかりと理解し、


その上で自分が築き上げた
大切な資産が時間の経過とともに


毀損していくことを防ぐ
”有効な手立て”を取るように
積極的に動いていきましょう!
編集後記
2025年のGIA通信は
今週号が最後とさせていただきます。


せっかくなので
もう少し書かせていただくと、、、


先日今年1年を表現する漢字として
「熊」が選ばれました^^
熊は英語で
「Bear(ベア)」


ベアとは投資業界では
『弱気相場』のことを示しますが


2025年はどちらかといえば
ベアよりも『ブル=強気相場』だったかと。
世界的な景気回復期待や
金融政策の見通しにより、
株式市場は好調に推移。


特に日経平均株価や
米国のS&P500などが
大きく上昇しました。


一方、債券市場も
利下げ期待から底堅く推移。


暗号資産のビットコインは
10月に過去最高値(ATH)を更新するも、


残念ながら足元では
大きな調整(トップから▲38%)が入り苦戦中。
そんな中で
最も投資家の注目を集めたのが
このGIA通信でも何度も登場した


『金ゴールド』『銀シルバー』


ですね!


金ゴールドは
1オンスあたり4,340ドルと
直近1年間で+65%も上昇。
(過去5年間では+130%上昇)
そして両角が
以前から大注目していた
銀シルバーに至っては、


1オンスあたり67ドルと
直近1年間で+121%も上昇。
(過去5年間では+148%上昇)


足元のあげ方は
かなりヤバいです・・・・汗
実はこの急騰したシルバー。


何も今盛り上がっているから
このGIA通信で取り上げていたのではなく、


こうなる以前から
弊社有料会員制投資コミュニティ:
GGM(GIA Gold Members)の会員様には
高いポテンシャルについてお伝えしていました。


2023年12月に開催したオフ会の
プレゼンテーション資料を
一部抜粋して共有しておきます。


ね、嘘ではないでしょw
上の銀シルバーの
価格チャートをみれば
この情報の《価値の凄さ》
わかるかと思いますが、


このタイミングで
銀へ投資したGGM会員様は
今頃きっとこんな表情でしょうww
2025年も
色々なことがありましたが、


弊社GIAは
この荒波に揉まれながらも


柔軟に形を変えながら
一歩一歩と、歩みを前に進めております。


2023年夏に
立ち上げた新事業に
私自身が多くの時間を割かざるを得ず、


このGIA通信を
毎週欠かさずに
配信できなかったこと、
この場を借りてお詫び申し上げます。


2026年も
我々の”戦友”でもある
GIA通信の読者様にとって


ご自身の金融リテラシー向上に
繋がるような質の高い配信を心掛け、


一人でも多くの
”笑顔”を見れるように
海外を含め活動を続けてまいります。


引き続き
ご愛顧賜りますよう
よろしくお願い致します。


来年も素晴らしい年になりますよう、
心よりお祈り申し上げます。
※ 2026年最初の配信は
1月11日(日)を予定しています。
今回のGIA通信はいかがでしたか?
感想・ご意見などございましたら、こちらからお気軽にお寄せください。

以上、今回も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
それでは、次回のアカデミー通信でまたお会いしましょう!
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