原油価格が2022年2月に勃発した
ウクライナ戦争前の水準に戻りつつあります。
中国の景気低迷による
厳しい消費需要の見通しに加えて、
石油輸出国機構(OPEC)と
非加盟産油国で構成される「OPECプラス」が
最終的に生産を回復させる方針であることから、
原油価格は年初から
大幅に下落してきました。
世界的な原油価格の
指標の一つである北海ブレント。
9月10日には前日比4%安の
1バレル当たり68ドル中盤まで下落し、
21年12月以来の安値をつけました。
(9/20時点では73ドル前後まで回復)
また、米WTも同じく
ウクライナ戦争前の水準に近づきました。
今週には米FRBが50bpという
通常の倍の利下げを決定したことや
中東ではヒズボラの戦闘員が
所持していたポケットベルが
一斉に爆発するなど
地政学的リスクが高まっていますが
原油市場の反応はまだ限定的です。
資源に乏しく
原油のほとんどを
輸入に頼る日本にとって、
原油安は歓迎すべき事態です。
なぜなら、
ウクライナ戦争が勃発して以降、
円安と原油高のダブルパンチによって
インフレに苦しめられていましたが、
一旦それが沈静化するかもしれないからです。
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