GLOBAL INVESTMENT ACADEMY GIA通信 Vol.427
投資の大チャンス到来!?総上げのコモディティ相場
ガッキーショックで暗号通貨暴落!?
1週間で約66兆円が吹っ飛んだ〜汗
今週飛び込んできた『ビッグニュース』に、かなりビックリした人が多かったことでしょう。(←間違いなく私はその中のひとりw)
このGIA通信では世界経済について触れることも多く、各国GDP(国内総生産)の推移についてよくお伝えしていますが、2021年4-6月期における日本のGDPは、間違いなくこの《ガッキーロス》によって落ち込むことでしょう。


ちなみに、「日本一残業が少ないIT企業」として有名な株式会社アクシアの代表・米村さんは、思い切ってこんなお知らせを社員に出したそうな。


こういう企業経営者の視点って、素晴らしいなぁ〜w
それはさておき、ビットコインをはじめとする暗号通貨に投資している人にとって、この1週間は胃に穴が空くようなキリキリした思いをしたことでしょう。


年初から史上最高値を更新し続けてきたビットコインやイーサリアムを含め、ほとんどの暗号通貨が暴落。


CoinGeckoが調査する7000種類以上の暗号通貨の時価総額は、この1週間で約6000億ドル(約65兆5000億円)余りが吹き飛んだと伝えています。


暗号通貨投資に関して非常に熱の高いお隣韓国では、こんなニュースも。心配です・・・汗
ビットコインは4月の最高値710万円オーバーから320万円あたりまで、わずか1ヶ月で半値以上に暴落しましたが、このGIA通信の読者様の中にも今回の暴落で火傷した人、結構いるのではないでしょうか・・・汗
▲BTC/JPYの日足チャート


ちなみに、弊社有料会員制投資コミュニティ(GGM)内では、先週配信したメルマガ内で下記のような警鐘を会員様に鳴らしていました。


▼先週のGGMでの警鐘内容
実際にどれだけ素早くアクションに移せていたのかわかりませんが、痛手を負わず確実に逃げれた人はいたはずです。
ジリジリと上昇する米長期金利
世界の話題の中心は「イ○○レ」
もともと暗号通貨市場はボラティリティが高い資産として有名ですが、改めてそのことを実感した出来事になったかと思います。


ただ、今回大きく価格を落としたからといって、暗号通貨市場の先行きが真っ暗か?といえばそんなこともなく、ある意味調整局面である!という声も少なくないのも事実。


先のことは誰にもわかりませんが、昨年から始まった過剰流動性相場による【コロナ相場】で多くのリスク資産が軒並み上昇してきた中で、やはり一本調子ではいかないことは理解できたはずですし、もしかするとこれをキッカケに大きな転換期に入る可能性もゼロではないかも?


そんな中で、ジワジワとある大きなサイクルというか、大きな波が押し寄せていること、みなさんは気づいていますか?
年初に開催した『2021未来予測&戦略セミナー』


この中でも今年のリスクの一つとして取り上げた『米長期金利』
世界中でワクチン接種が進行し、ある程度感染拡大を抑制できつつあること、さらにはそれに伴う経済活動の回復期待からジワジワと上昇し、10年物国債の利回りは一時1.6%台後半まで上昇。


通常の国債と物価連動国債の利回り差から計算する米国市場の期待インフレ率(BEI)も一時10年物で2.4%台をつけ、約8年ぶりの水準まで高まりました。


さらには、米労働省が発表した4月の消費者物価指数(CPI)は、前年比4.2%上昇し、2008年9月以来約12年半ぶりの大幅な伸びを記録したように、今ジリジリと物価が上がりつつあるのです。


「えー、インフレなんて一ミリも発生してないよ!」


はい、そんな声が出るのは百も承知です。


過去20年以上もデフレ化にある日本で生活をしている我々日本人にとって、物価上昇はなかなか感じられませんし、当然のことながら物価上昇に対する懸念も恐怖心もないのがほとんどでしょう。


しかしながら、今世界的にはこの物価高、いわゆる《インフレーション》が一時的なものか、あるいは長期的に継続されていくのか、その点に議論が集中しているのです。
数多くの商品価格が上昇している事実!
《スーパーサイクル》入りか!?
この物価高を誘因しているものは、上述した景気回復期待による金利上昇だけではなく、素材やエネルギー、穀物類などの【コモディティ(=商品)】の価格上昇です。


実際に多くの商品価格が、過去最高値もしくは○年ぶりに高値更新したという現象が続いています。


個別商品の価格についてざっとメディアで検索してみるだけでも、これだけの見出しが出てきます。
■「銅価格が最高値更新−世界的な景気回復期待で商品買い広がる」(5月7日付ブルームバーグ)
■「金価格が約3カ月ぶり高値、コロナ懸念や米国債利回り低下で」(5月17日ロイター)
■「パラジウム最高値更新へ、自動車の排ガス規制で需要増」(5月19日付ロイター)
■「鉄鉱石の価格が急騰、世界で金属買う動き 景気回復を見込み」(5月12日付CNN)
■「世界で警戒食品インフレ、主要穀物が8年ぶりの高値、天候不順で需給逼迫」(5月5日付サンケイビジネス)
■「穀物高 インフレ懸念拍車 悪天候で供給減/中国の需要旺盛 中東など輸入国に痛手」(5月14日日本経済新聞)
■「3カ月で木材価格1.5倍に 住宅業界襲う「ウッドショック」」(5月19日付日経ビジネス)
や、ヤバイですね・・・大汗


コロナ対策として未曾有の財政出動や積極的な金融緩和政策が講じられ、世界的に金余り状態が継続している中、米国SP500やNYダウ平均、あるいは日経平均株価などの株式市場や不動産価格は軒並み右肩上がりで上昇。


さらにはビットコインなどの暗号通貨なども高騰し、リスク資産の価格高騰ばかりに目にいってた人も多い中で、実は裏では同じようにコモディティの価格もこのようにジリジリと上昇していたこと、驚いた人が多いかもしれません。


ちなみに下のグラフは、ロイター社が出しているコモディティCRB指数の推移です。


この指数は、代表的な商品先物指数のひとつで、原油や金、銀、アルミニウム、トウモロコシ、大豆など19商品で構成されるドル建て国際商品市況を示していますが、ご覧の通り、足元ではコロナショックが起きた2020年3,4月頃と比較して、約2倍程度上昇し、2018年の高値を上回ったことがわかります。
(四季報オンラインから引用)


また、商品市況というものは、長期間に渡って価格が上昇もしくは下降を繰り返す、いわゆる【スーパーサイクル】というものが存在します。


過去100年間でコモディティのスーパーサイクルは4度発生し、4度目は1996年から2020年までの24年間(上昇局面が96年〜08年の12年間、下落局面は08年〜20年の12年間)と言われています。


そのサイクル自体からしても、もしかすると現在次の大きなサイクルに突入した可能性が指摘されています。


直近1年間で価格が倍になったとしても、そもそも今の水準は2008年の高値に比べると半値以下ですから、価格上昇余地は大きいといえるかもしれないね!
すぐに環境は変化しないが
備えは今からしっかりとしておく!
実際にこれらの価格は先物市場の価格だったり、あるいは生産者物価指数(PPI:Producer Price Index)ですので、実際我々が手にする小売価格ではないのでイメージしにくいかと思います。


ただ、価格というのものは、
というような「川上から川下へ」価格が転嫁されていきます。


もちろん上記の過程において確実に転嫁を出来ないこともあるので、川上で100上がったからといって販売価格も100上がることはないでしょう。


しかしながら、企業も生き残りをかけて必死ですので、多少の生産・出荷量が落ちたとしても価格転嫁は進めていくはずですので楽観視は出来ません。


特にここ最近、国家・企業・個人問わず、世界的な環境配慮ブームが起きていることはご存知かと思います。


そしてそのブームの中心にあるのが「SDGs」「ESG」であり、これらの考えに則していない企業は株主からも顧客からも支持されない、といった流れが確実に広まっています。


そのような背景から、脱炭素を掲げて石油からより環境に優しいと言われる素材、例えば銀やプラチナが多くの産業で使われるようになったり、半導体やその他の電子部品に使われるレアメタルの需要が確実に高まりつつあります。


また繰り返しになりますが、アフターコロナで消費活動が活性化する可能性が高いことや、金融緩和政策継続による金余りからリスク資産への投資資金が流入していくことが容易に考えられます。


そうなれば、単に物価高ということに加えて、リスク資産高によるインフレが加速していく。現在はそのような流れになりつつあるように思えます。
もちろんこれも年始の戦略セミナーの中でお伝えしましたが、じゃあ来月再来月、あるいは半年後にいきなりインフレの環境下になるかと言えば、そんなことはないでしょう。


ただ、もう少し長い時間軸、スパンで物事を考えたときには、過去の歴史がそうだったように、ジワジワとその方向へ進んでいることが予想されます。


ですから、投資家として今からそれに備えておくことはとても重要ですし、逆に言えば、多くの人がインフレになって苦しむ中で、大きな資産を築き上げるチャンスになってくるかもしれません。


短期での売り買い、トレードをして資産を増やすのはそもそも投資ではなく、それは投機・ギャンブルに近いものです。


長期の視点で資産形成を考えているGIA通信の読者様には、今一度この辺の投資環境の変化について自分なりに仮説を立てながら行動していっていただきたいですし、近いうちに長期投資の視点に立ってお勧めできる投資商品をご提供していくつもりですので、そちらも今から楽しみにお待ちいただければと思います!
編集後記
銅や鉄鉱石の価格上昇については、イマイチ実感が湧かないのですが、木材の価格高騰はかなり深刻みたいです。


知り合いに国内住宅メーカー勤務で仕入れ担当の人がいるのですが、1年前と比べて価格は2〜3倍は当たり前、木材によっては5倍近くも価格が上がっている模様。


実際にそんなすぐには住宅価格をあげれないし、住宅自体の建築がストップしていて悲鳴が上がっています。


米国ではコロナ禍を受けてステイホーム、テレワークの浸透による住宅購入需要が増加していることも追い風になり、不動産市場の「プチバブル」が収まる気配を見せません。


バブルはいつか必ず弾けますが、それがいつ、どのようにして弾けるかは誰にもわかりません。


ましては現在の環境では確実に「バンドワゴン」現象が発生していますから、余計恐ろしい・・・


いかに己の欲に勝てるか、そして冷静になれるかが、投資家としての腕の見せ所。


世間が盛り上がりを見せている今だからこそ、我々は冷静に対応していくようにしましょうねw
今回のGIA通信はいかがでしたか?
感想・ご意見などございましたら、こちらからお気軽にお寄せください。

以上、今回も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
それでは、次回のアカデミー通信でまたお会いしましょう!
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