Vol.400　波乱続きの米大統領選挙でビットコインが上昇！？｜【GIA通信】海外発！経済教育マガジン

波乱続きの米大統領選挙でビットコインが上昇！？

みなさま、こんにちは！
Global Investment Academyの両角です。

GIA通信<vol.397>にて、金価格のアノマリーについて触れましたが、米国大統領選挙についても、あるアノマリーがあるようで、今回も的中する可能性が強くなって来ました。。

続きは【編集後記】にて


			バブル相場以来の高値を記録！ BTCは新たな市民権を得れるのか？

「このまま跳ねてくれ・・・・」

そう心の中で願っている人も多いことでしょう。

金（ゴールド）と並んで無国籍通貨の代表格でもある暗号資産【ビットコイン】。11月6日には一時16,000ドルをタッチするまでに上昇し、2018年1月のバブル相場以来となる高値に。

過去の最高値は2017年12月に記録した2万ドルですので、もし今後これを上回るようなことがあれば、未知の領域に突入することになりそうで楽しみな展開になってきましたw

また、日足終値10,000ドル以上で取引を終えた期間が100日を超えるなど、ビットコイン史の中でも記録的な取引が続いており、短期的な過熱相場によるバブル相場のイメージを払拭しつつあります（過去の最長記録は2017年末のバブル相場時で計59日間）

今回の価格上昇について考えられる理由は以下の通り。

1）米大統領選挙の先行き不透明感
2）日米株式市場の高値更新
3）取引所からの資金流出増加
4）新型コロナウイルスに伴う大規模金融緩和
5）インフレヘッジ策
6）チャンスを逃すことへの恐れ・危機感（FOMO*）

※FOMO：「Fear of Missing Out」の略語で、取り残されることへの恐れなどを意味し、近年、現代人のSNS病として広く使われる言葉。ネットに四六時中自分を接続していないと取り残される、情報やチャンスを逃す、他人はその間に成功に近づいていくかもしれないという焦りを表現している用語。また反対に、見逃すことに喜びを感じているような略語「JOMO（Joy of Missing Out）」も増えつつある

もちろん上昇理由についてはこれだけで説明がつくものでもないですし、どれか一つが正解という訳でもありません。ただ、今回ここに挙げたような複数の要因が相まって、大幅な価格上昇に繋がったようです。

ビットコインをはじめとする暗号資産は、以前より確実に市民権を得ているというか、単に投機的なリスク資産という位置付けよりも、世の中に広く浸透しつつあります。先日はオンライン決済を手掛けるペイパルが暗号資産売買サービスを発表したことも、現在の市況の後押しに繋がったことは間違いありません。

また、中国や欧州では中央銀行デジタル通貨（CBDC）の実用化に向けて実証実験がいくつも行われているだけではなく、後発新興国でもあるカンボジアでは、中央銀行が発行するデジタル通貨「バコン」の運用が先月末から正式にスタートするなど、金融の世界にもどんどんとデジタル化の流れが押し寄せていることは皆さんも強く感じていることでしょう。

米大統領選の混乱を引き金に大きく上昇したビットコインですが、これが単なる一過性に終わるのか、はたまたフィアットマネー（Fiat Money：法定通貨）の代替通貨としてさらなる市民権を得て上昇を続けていくのか・・・。　是非皆さんもこの流れに注目しながら一緒に考えていきましょう。


			メディアの情報に左右されないために我々がすべきことは何か・・・？

世界が注目しているといえば、2020年で最大の政治イベントである【米大統領選挙】ですよね。

日本でも連日連夜、この話題について取り上げられており、まだまだこの話題でワイドショーは引っ張っていくでしょう（日本でコロナ新規感染者は諸外国と比べて圧倒的に少ないですし）。

ただ、過去の米大統領選挙において、ここまで日本国民の興味・関心を引いた時はなかったんじゃないかなと。ある調査機関によれば、期日前投票を含めた投票総数は1億5000万人を超え、投票率も1908年以来の約65%に達するとか。　凄い数字ですね！

日本の選挙でも、例え1人一票とはいえ、このように政治に高い関心を持ち、自らの力で正しい政治家を選択していくことは今後の大きな課題とも言えるかもしれません。そういう意味では、もっと有力で若い議員さんが気概を持ってどんどんと出て来て欲しいものです。

話を戻して、、、このGIA通信が配信される日曜にはさすがに全ての開票作業が終わり、どちらが過半数の選挙人（270 名）を獲得したのか判明していると思われますが、この原稿を書いている6日の午後時点ではバイデン民主党候補が王手をかけているものの、未だ先行き不透明な状態です。

先週のGIA通信vol.399でも書きましたが、どちらが過半数を獲得しても、最終的には来年1月の最高裁の決定に委ねられるところまでもつれにもつれるのではないかと個人的には考えています。

ただ、あれですよね・・・　米メディアを通して流れていた世論調査って、ほんと何だったのでしょうかね？

ほとんどの世論調査でバイデン氏が何ポイントもリードしているなどと言っていましたし、米国政治に強い国内の著名学者やエコノミストなどは、この結果を踏まえて急に手のひらを返したように反論もしたりして。あまりカッコ良いものではないですね・・・涙

メディアから流れてくる世論というものが、いかに当てにならないか、あるいは情報操作・捏造されているのかを改めて強く感じた出来事になったのは間違いありません。

先週のGIA通信でもお伝えしたように、SNSが発達した現代では情報量が多くなりすぎて、その情報に振り回されている人が多いように感じます。そして選択肢が多すぎて、判断そのものができなくなってる人が増えていることは情報社会の弊害の一つ。

ですから、ありとあらゆる情報の中から自分の目的に合致した情報を”的確に"抜き取る力を身につけ、情報リテラシーを高めていく必要があります。

そのためには、やはり自分自身が情報のアンテナをより高くより遠くに広げ、日々たくさんの情報のシャワーを浴び続けること、それしかないです。


			誰が米大統領になったとしても資産を減らすことがないように！

選挙前の金融市場では、今回の選挙結果の確定が大幅に遅れたり、ねじれ議会で追加経済対策の規模が縮小するリスクが高まったりすれば、株価などには悪影響との見方が多くありました。そもそも株式市場は不確定や不透明感を嫌う傾向があります。

しかし実際に蓋を開けてみれば、（これまでのところは）日米ともに株式市場は上昇気配を見せていますし、正直「あれ？」と言った感覚に陥った方も多かったかと。

上院・下院の過半数がそれぞれ違う政党が占める、いわゆる「ねじれ議会」が継続される見通しが強くなってきたことから、①民主党が掲げる増税や規制強化のリスクが低下　②大規模な財政出動が出ないことで米国の長期金利が安定する、などの見方が広がり、これらの恩恵を受けるGAFAMを中心としたハイテク株式などが主導する株高となっています。

市場の混乱度をはかる目安によく使われる『VIX指数（＝ボラティリティ・インデックス）』も、選挙前には40前後と高い値を示していましたが、現在は28前後まで下がってきて安堵感が広がっている様子がわかります。

トランプ陣営はここまでの選挙結果に対して不満を示しており、徹底抗戦によって選挙結果を巡る法廷闘争にまで発展する可能性があり、まだまだ不透明感が拭えたとは思えません。

また新型コロナウイルスの感染拡大状況次第では、部分的にさらなる経済への打撃・悪影響も免れないでしょうから、例え政権交代があったとしても米国経済のかじ取り役は相当しんどいでしょう。果たしてバイデン氏にその役が務まるのか・・・私はかなり懐疑的に感じています。

一説には、比較的早いタイミングでバイデン氏は辞任をして、ハリス副大統領を米国初の女性大統領にしたい！と民主党は目論んでいるとかいないとか。。まだまだひと波乱、ふた波乱はありそうですね。。汗

ただ何れにしても、我々投資家にとって大事なこと。それは選挙結果もさることながら、「米国国際政治のスタンスがどう変わっていくか」です。

これまで強硬な姿勢で対処してきた中国との通商貿易問題をはじめとして、対欧州、対ロシア、対中東などの外交戦略にどう変化があるのか。それによって2021年以降、世界はどう変わっていくのか、今から様々なシミュレーションはしておく方がいいでしょう。

トランプ政権のここ4年間は、《トランプー安倍》のホットラインのお陰で、比較的米国と軍事・経済面で上手く付き合ってきたと思います。ただ一方で、現在日本の輸出・輸入において中国が最もお得意様ですから、お隣中国との関係も我々は無視することは出来ないでしょう。

潮目を読むことは投資家として大切であり、それをいかに早く的確に予想して、素早くアクションを起こすことで上手な資産形成ができるはずだし、していかないといけません。

そのためにも我々が、混沌とする荒波の先頭に立ってみなさんを率いていけるようにもっと頑張らないと、ですね！

あ、あと、気付いた人もいるかと思いますが、今週のGIA通信は<vol.400>の記念号でした。2012年に第1号を発刊以来、これまで8年に渡って400通のメルマガを発信させていただきました。ここまでお付き合い頂いた方、いつも有難うございます m(_ _)m

また、最近購読を開始された方、内容いかがでしょうか？　以下のURLから過去のバックナンバーも見れますので是非ご興味がありましたら合わせてご確認ください（2017年1月以降配信分のみ）

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このGIA通信を通して、多くの方が金融リテラシーおよび情報リテラシーを向上させられるように引き続き情報発信を続けていきますので、毎週日曜の12時過ぎに「ピコン♩」と音がなったら必ずメールチェックをお忘れなく！w

アノマリーとは、論理的に説明のつかない変則性のこと言いますが、米国大統領選挙においても、ある複数のアノマリーが存在しています。

その中のうちの一つ、「現職の大統領が再選を目指した大統領選挙の当年かその前年に景気後退が生じた場合、現職大統領は再選を果たせていない」というものです。

下は戦後における景気と大統領選挙の関係を表したものですが、確かに再選出来てない大統領は当年か前年に景気後退があったようです。

これが直接的な理由になるかわかりませんが、今回のコロナ禍に伴う経済危機をどう捉えるか、そしてアノマリーは見事的中するのか、結果が気になる今日この頃です。

良い日曜をお過ごしください！

今回のGIA通信はいかがでしたか？
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以上、今回も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
それでは、次回のアカデミー通信でまたお会いしましょう！

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