日本が流動性の罠に陥っていることをいち早く指摘し、リフレによる脱出方法を理論的に提示したポール=クルーグマンによるアベノミクスの評価。
内容は以下の通り。
・第1の矢=金融政策
ほぼ満点。良くできました。政府と黒田総裁の明確な政策変更宣言はすごく効き目があった。
期待インフレ率が上がり、とくに円安になっていることはいいこと。
貿易はGDPの15%だから、内需拡大させれば貿易は縮小しても良いという主張は間違い。15%は大きいし、輸出企業が内需を牽引するからとても大事。
大事なことは日銀がこれからも金融緩和を続ける事を市場に疑わせないこと。ぶれるな。
出来るならインフレ目標は2%より4%の方が良い。
・第2の矢=財政出動
ほぼ満点。
公共インフラ投資だけでなく、教育や医療への投資や、失業者の再教育や福祉プログラムにもどんどん予算を投じるべし。
昔は、財政出動は要らないと思っていたが、やはり必要だ。
・第3の矢=構造改革
0点。
やんなくていいよ、こんなの。
政府には将来の成長産業を見抜く目なんて無いんだから。
特定企業に補助金を与えたり、税制優遇するのは、政府が勝ち組を決めることであって、それは経済を歪める。
・消費税増税
論外。
1997年の大失敗(橋本内閣の消費税増税による景気腰折れ)を繰り返したいのか?
期待インフレが実際のインフレになったときに考えればよいこと。
IMFやOECDの言うことは無視しなさい。
・出口戦略
論外。
リフレ政策を始めたばかりなのに、出口戦略なんか考える必要なし。市場の期待インフレ率を下げたいのか?
・長期金利
昔に比べれば全然低いんだから、ちょっと上がったぐらいでがたがた言うな。
・公的債務
GDPが増え続ければ、公的債務のGDP比率はどんどん下がって問題ではなくなる。
第2次世界大戦後のイギリスはGDPの2.3倍の公的債務があったけど、インフレ率4%で経済成長を続けて、1970年代にはGDPの50%にまで減った。
公的債務は経済成長率には関係ないよ。ロゴフ=ラインハート論文はゴミ。
・中央銀行の独立性
独立性なんかいらんよ。
でも、法律でごちゃごちゃいじるよりも総裁の資質のほうが大きく物言うから、適切な人材を選ぶことが大事。
例によって、池田信夫が本書をくさしているが、見事な大失敗をやらかしている。
池田信夫は本書のインタビュアが、山形浩生氏だと思っているのだ。
「特に本書は、クルーグマンが日本経済の現状を知らない上に、聞き手(山形浩生)が経済学を理解してないので、とても読むに堪えない」
ところが、この本のインタビュアは大野和基氏なのだ。
ちゃんと奥付に書いてある
「本書は大野和基氏によるクルーグマン氏へのロングインタビュー」
表紙にしっかりと
山形浩生 監修・解説
大野和基 翻訳
と書いてある。
池田信夫はまたしても、本書をろくに読まずにけなしているのだ。
どうやら恥の上塗りは何度も丁寧に行うのが彼の流儀らしい。職人気質である。
アゴラに「ひどいネ!」ボタンがあればいいのに。

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そして日本経済が世界の希望になる (PHP新書) 新書 – 2013/9/14
「日本人が耳を傾けなかった天才・鬼才のアイデア」浜田宏一氏(イェール大学名誉教授)
「アベノミクスの未来は本書のなかにある! 」宮崎哲弥氏(評論家)
アベノミクスによって日本経済の風景は一変した。黒田東彦日本銀行総裁による「異次元の金融緩和」は人びとの度肝を抜いたが、その黒田日銀が打ち出す「2年間で2パーセントの物価上昇」というインフレーションターゲットを最初期に提唱した人物こそ、ノーベル賞経済学者であるポール・クルーグマン氏である。
バブル崩壊以降、政府・日銀の無為無策をクルーグマン氏は痛烈に批判しつづけた。1998年の論文「It's Baaack! 」で示された処方箋を15年越しでいま、「アベノミクス」という政策で日本が実践している。自らの申し子ともいえるアベノミクスをクルーグマン氏はどのように評価しているのだろうか。
「失われた20年」は人為的な問題であり、デフレ期待がいかに悲惨な結末をもたらすか。論議を呼んでいる「中央銀行の独立性」をどう考えればよいのか。そうした本質論はもちろん、「インフレ率2パーセント達成後の日本」をもクルーグマン氏は大胆に見通す。そこで日本の財政、株価、人びとの暮らしはどう変わるのか。
さらには早くも語られはじめた金融緩和の「出口戦略」や、「歳出削減」「増税」に対するクルーグマン氏の知見から、いまの日本が学べるものは少なくない。そして日本経済の未来のみならず、10年後のアメリカ、中国、そして新興国の未来までをも本書は射程に収めている。
「この政策実験がうまくいけば、まさに日本は世界各国のロールモデルになることができる」。世界最高の知性がアベノミクスのもつ世界史的な意義までを見据え、日本の読者のためだけに語り下ろした一冊。クルーグマン氏の業績をいち早く日本に紹介した山形浩生氏の本質を突いた解説も必読である。
〔内容例〕 世界標準の方法論に反対した日本の識者たち/リーマン・ショック時の政策対応は正しかったか/アメリカはアベノミクスを支持している/金利の議論は経済学理論のよいテスト/デフレ下での独立性はむしろ有害だ/さらなる金融緩和競争のすすめ/緊縮政策推進派の学者はいまや冷笑の的/日本はOECDのアドバイスを無視すべき/オバマはなぜ「チェンジ」できなかったか/中国のボトルネックは環境破壊/いまこそ世界は日本を必要としている
「アベノミクスの未来は本書のなかにある! 」宮崎哲弥氏(評論家)
アベノミクスによって日本経済の風景は一変した。黒田東彦日本銀行総裁による「異次元の金融緩和」は人びとの度肝を抜いたが、その黒田日銀が打ち出す「2年間で2パーセントの物価上昇」というインフレーションターゲットを最初期に提唱した人物こそ、ノーベル賞経済学者であるポール・クルーグマン氏である。
バブル崩壊以降、政府・日銀の無為無策をクルーグマン氏は痛烈に批判しつづけた。1998年の論文「It's Baaack! 」で示された処方箋を15年越しでいま、「アベノミクス」という政策で日本が実践している。自らの申し子ともいえるアベノミクスをクルーグマン氏はどのように評価しているのだろうか。
「失われた20年」は人為的な問題であり、デフレ期待がいかに悲惨な結末をもたらすか。論議を呼んでいる「中央銀行の独立性」をどう考えればよいのか。そうした本質論はもちろん、「インフレ率2パーセント達成後の日本」をもクルーグマン氏は大胆に見通す。そこで日本の財政、株価、人びとの暮らしはどう変わるのか。
さらには早くも語られはじめた金融緩和の「出口戦略」や、「歳出削減」「増税」に対するクルーグマン氏の知見から、いまの日本が学べるものは少なくない。そして日本経済の未来のみならず、10年後のアメリカ、中国、そして新興国の未来までをも本書は射程に収めている。
「この政策実験がうまくいけば、まさに日本は世界各国のロールモデルになることができる」。世界最高の知性がアベノミクスのもつ世界史的な意義までを見据え、日本の読者のためだけに語り下ろした一冊。クルーグマン氏の業績をいち早く日本に紹介した山形浩生氏の本質を突いた解説も必読である。
〔内容例〕 世界標準の方法論に反対した日本の識者たち/リーマン・ショック時の政策対応は正しかったか/アメリカはアベノミクスを支持している/金利の議論は経済学理論のよいテスト/デフレ下での独立性はむしろ有害だ/さらなる金融緩和競争のすすめ/緊縮政策推進派の学者はいまや冷笑の的/日本はOECDのアドバイスを無視すべき/オバマはなぜ「チェンジ」できなかったか/中国のボトルネックは環境破壊/いまこそ世界は日本を必要としている
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2013/9/14
- ISBN-104569814786
- ISBN-13978-4569814780
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登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2013/9/14)
- 発売日 : 2013/9/14
- 言語 : 日本語
- 新書 : 208ページ
- ISBN-10 : 4569814786
- ISBN-13 : 978-4569814780
- Amazon 売れ筋ランキング: - 109,616位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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1953年生まれ。マサチューセッツ工科大学(MIT)でPh.D.を取得。イェール大学、MIT、スタンフォード大学などで教鞭をとる。現在プリンスト ン大学教授。82~83年、大統領経済諮問委員会委員。IMF、世銀、EC委員会のエコノミストも務める。91年、40歳以下の最も優れた経済学者に贈ら れるジョン・ベーツ・クラーク賞を受賞、2008年、ノーベル経済学賞を受賞した。著書多数(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 自己組織化の経済学―経済秩序はいかに創発するか (ISBN-13: 978-4480092564)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年10月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アベノミクスのそして黒田総裁による異次元の量的金融緩和を著者は高く評価しています。
金融緩和と財政政策を同時に行っている安倍政権も高く評価しています。
本書は消費者税増税に懸念を持っています。これによって消費が落ち込まないかということです。
具体的な説明は本書で詳しく解説しています。
本書によってリフレ派の屈折した学者池田信夫氏や野口悠紀雄氏、中野剛志氏などは窮地に立たされています。
また浜矩子氏は急激な円高ばかり提唱していたので彼女の本は書店から姿を消え去りました。
ざまあみろ!
野口氏や池田氏はアベノミクスを徹底的に否定していますが、彼らの著作を見てもデフレ対策や景気回復を行う政策や方策は
全く記述されていません。単に反対のための反対、批判のための批判です。
彼らの著作を読むくらいならば本書を読むのが百億倍有意義に読書の価値、時間の過ごし方を得られます。
金融緩和と財政政策を同時に行っている安倍政権も高く評価しています。
本書は消費者税増税に懸念を持っています。これによって消費が落ち込まないかということです。
具体的な説明は本書で詳しく解説しています。
本書によってリフレ派の屈折した学者池田信夫氏や野口悠紀雄氏、中野剛志氏などは窮地に立たされています。
また浜矩子氏は急激な円高ばかり提唱していたので彼女の本は書店から姿を消え去りました。
ざまあみろ!
野口氏や池田氏はアベノミクスを徹底的に否定していますが、彼らの著作を見てもデフレ対策や景気回復を行う政策や方策は
全く記述されていません。単に反対のための反対、批判のための批判です。
彼らの著作を読むくらいならば本書を読むのが百億倍有意義に読書の価値、時間の過ごし方を得られます。
2014年6月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
予想はしてたけど、真新しい見地は全くなかったですね。笑
これまでの主張の繰り返し、それで、ほら、ぼくが正しかったでしょ?だからすごいじゃない?
っていっているだけです。まぁそうなのかもしれないけども 笑
あとは安倍政権を絶賛するのと、解説者のクルーグマン崇拝解説。
日本の医療保険制度を褒めてくれたり、これから日本が世界のリーダーになるんだよ的な、ナショナリズムをくすぐる構成はうまいなと思った。(実際嬉しかったです 笑)
まぁでも女性政策の遅れや語学教育の遅れを指摘するなど(英語が母国語のあんたに言われたかないわと思うけどね)、自己満足してないで引き続き頑張りなさいと言う宿題付きなのはよかったかな。
ただまぁ、新書だし、真新しいものはないんですよ。これまでの繰り返し。
「安倍政権の政策によってリフレ派が正しいことが証明されました」と言うことを表明するわけでもないから(というか、その判断は現時点ではできないって本人言っちゃってるしねw)、結局私が抱くような疑問の解消にもなってないし、これまでの主張の繰り返しだから、反リフレ派への新しい反論にもなっていない。
正直、人生のなんらかの足しにはならなかったかな 笑
これを読むのだったら前著「さっさと不況を終わらせろ!」を再読した方がいいと思います。
この例が適切かはわからないけど、ONE PIECEを読んでる時のような面白さはあった。
快楽だけで、進歩はない、的な 笑
「アベノミクス」と言うブームがにのっかった著作物です。
なんで買ったんだろう…やっぱ、中身が気になったのかな…。
結局足しにはならないけど、面白さはあったので星は3つです。
次は日銀の物価上昇率の目標期限である2015年とか、消費増税終了後、日本経済に影響が出終わった後くらい…2020年かなぁ?そのくらいの時に新書ではなく普通の単行本としてクルーグマンの日本経済への評価を読んでみたいです。
これまでの主張の繰り返し、それで、ほら、ぼくが正しかったでしょ?だからすごいじゃない?
っていっているだけです。まぁそうなのかもしれないけども 笑
あとは安倍政権を絶賛するのと、解説者のクルーグマン崇拝解説。
日本の医療保険制度を褒めてくれたり、これから日本が世界のリーダーになるんだよ的な、ナショナリズムをくすぐる構成はうまいなと思った。(実際嬉しかったです 笑)
まぁでも女性政策の遅れや語学教育の遅れを指摘するなど(英語が母国語のあんたに言われたかないわと思うけどね)、自己満足してないで引き続き頑張りなさいと言う宿題付きなのはよかったかな。
ただまぁ、新書だし、真新しいものはないんですよ。これまでの繰り返し。
「安倍政権の政策によってリフレ派が正しいことが証明されました」と言うことを表明するわけでもないから(というか、その判断は現時点ではできないって本人言っちゃってるしねw)、結局私が抱くような疑問の解消にもなってないし、これまでの主張の繰り返しだから、反リフレ派への新しい反論にもなっていない。
正直、人生のなんらかの足しにはならなかったかな 笑
これを読むのだったら前著「さっさと不況を終わらせろ!」を再読した方がいいと思います。
この例が適切かはわからないけど、ONE PIECEを読んでる時のような面白さはあった。
快楽だけで、進歩はない、的な 笑
「アベノミクス」と言うブームがにのっかった著作物です。
なんで買ったんだろう…やっぱ、中身が気になったのかな…。
結局足しにはならないけど、面白さはあったので星は3つです。
次は日銀の物価上昇率の目標期限である2015年とか、消費増税終了後、日本経済に影響が出終わった後くらい…2020年かなぁ?そのくらいの時に新書ではなく普通の単行本としてクルーグマンの日本経済への評価を読んでみたいです。
2013年9月28日に日本でレビュー済み
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2012年末、民主党政権が倒れて「アベノミクス」という全く予想もしなかったリフレ政策が登場した。
日本では、岩田(現日銀副総裁)教授、アメリカに於いては、ポール・クルーグマン教授が訴え続けていた。
それは、量的緩和を何時までも続けるという宣言をし、インフレ期待を高め、同時に財政支出による刺激を行うことである。
「アベノミクス」の第一・第二の矢である。
その批判には、クルマがパンクした際、理由を詮索しても直らない。パッチを貼って塞ぐのが第一である。
にも拘らず、EU、イギリスでは赤字減らしのため緊縮財政を採用したため景気は冷え込み更なる失業を生み出した。
理論的裏付けのない消費税増税は、元の木阿弥になりかねないのだ。クルーグマンは、安倍首相を非日本人的な決断力をしたと絶賛している。うまくいけばユーロ圏のお手本となり世界経済の行く末をも左右するするのである。世界も見守っている。
以下のような事を言っている。
.日銀は、愚かな選択をし続けた。そして、アメリカも日本式の罠に陥った。
.非常時には、優れた実務家より学者の方が正しい判断を下せる可能性が高い。浜田教授が日本政府にアドバイスを行うことは望ましいし、良いアイデアであった。
.デフレとは、金融政策、財政政策に左右されるものである。財政政策が金融政策を裏付ける。保険ともなるのである。
.リフレ反対論は、いずれも根拠に乏しい。
.日本国債の心配はない。空売りは、これまで「未亡人製造機」であったし、今後も変わる理由はない。
.円安効果は、いかなる懸念にも勝っている。
.ドイツでは、デフレがヒトラー抬頭の土壌となった。
.経済学者は、紙幣を印刷することは危険でありインフレを起こすという間違いを起こし続けてきた。
.IMF・OECDが責任ある財政を求める消費税増税を頻りに求めているが、かって日本はトライして失敗している。それは、景気回復を遅らせ経済を弱らせる結果を招く。私には理解できない。
.第三の矢の法人税減税には反対である。なぜなら、将来どの産業が勝ち組になるかを政府が決めようとすべきではない。
.TPPは、スティグリッツの言うように国益でなく産業益を代表する。但し、頑強に反対する」立場ではない。
.規制緩和には、成功も失敗もある。日本は、フォロワーとしてのアドバンテージもあり銀行業界におけるそれはアメリカを真似るべきではない。
クルーグマンの自由で捉われない意見に確かさと自信を見た。
安倍総理は、数日前アメリカ証券取引所で演説しBUY MY ABENOMICSで締めた。オリンピック誘致でも世界と渉りあい、確かに今までの日本人から一歩踏み出し新しい時代を感じさせる。成功を祈念したい。
日本では、岩田(現日銀副総裁)教授、アメリカに於いては、ポール・クルーグマン教授が訴え続けていた。
それは、量的緩和を何時までも続けるという宣言をし、インフレ期待を高め、同時に財政支出による刺激を行うことである。
「アベノミクス」の第一・第二の矢である。
その批判には、クルマがパンクした際、理由を詮索しても直らない。パッチを貼って塞ぐのが第一である。
にも拘らず、EU、イギリスでは赤字減らしのため緊縮財政を採用したため景気は冷え込み更なる失業を生み出した。
理論的裏付けのない消費税増税は、元の木阿弥になりかねないのだ。クルーグマンは、安倍首相を非日本人的な決断力をしたと絶賛している。うまくいけばユーロ圏のお手本となり世界経済の行く末をも左右するするのである。世界も見守っている。
以下のような事を言っている。
.日銀は、愚かな選択をし続けた。そして、アメリカも日本式の罠に陥った。
.非常時には、優れた実務家より学者の方が正しい判断を下せる可能性が高い。浜田教授が日本政府にアドバイスを行うことは望ましいし、良いアイデアであった。
.デフレとは、金融政策、財政政策に左右されるものである。財政政策が金融政策を裏付ける。保険ともなるのである。
.リフレ反対論は、いずれも根拠に乏しい。
.日本国債の心配はない。空売りは、これまで「未亡人製造機」であったし、今後も変わる理由はない。
.円安効果は、いかなる懸念にも勝っている。
.ドイツでは、デフレがヒトラー抬頭の土壌となった。
.経済学者は、紙幣を印刷することは危険でありインフレを起こすという間違いを起こし続けてきた。
.IMF・OECDが責任ある財政を求める消費税増税を頻りに求めているが、かって日本はトライして失敗している。それは、景気回復を遅らせ経済を弱らせる結果を招く。私には理解できない。
.第三の矢の法人税減税には反対である。なぜなら、将来どの産業が勝ち組になるかを政府が決めようとすべきではない。
.TPPは、スティグリッツの言うように国益でなく産業益を代表する。但し、頑強に反対する」立場ではない。
.規制緩和には、成功も失敗もある。日本は、フォロワーとしてのアドバンテージもあり銀行業界におけるそれはアメリカを真似るべきではない。
クルーグマンの自由で捉われない意見に確かさと自信を見た。
安倍総理は、数日前アメリカ証券取引所で演説しBUY MY ABENOMICSで締めた。オリンピック誘致でも世界と渉りあい、確かに今までの日本人から一歩踏み出し新しい時代を感じさせる。成功を祈念したい。
2013年10月29日に日本でレビュー済み
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長年日銀のバカたれ共が円高に誘導し続けたおかげで
失われた20年が発生したと確信していたので
我が意を得たりの書物でした。
こんな偉い人の意見を聞けない東大卒は日本国に取って
厄介者以外の何物でもないと思う。
ちなみに私が日本で一番嫌いな人間は当時の白川日銀総裁でした。
金融政策を誤っただけでなく故中川大臣を葬った事に対し
人間として許せないからです。
68才の爺さんより。
失われた20年が発生したと確信していたので
我が意を得たりの書物でした。
こんな偉い人の意見を聞けない東大卒は日本国に取って
厄介者以外の何物でもないと思う。
ちなみに私が日本で一番嫌いな人間は当時の白川日銀総裁でした。
金融政策を誤っただけでなく故中川大臣を葬った事に対し
人間として許せないからです。
68才の爺さんより。
2014年11月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ロングインタビューを基にしているので、クルーグマンの他の著書ほどの深みはありません。私自身、アベノミクスの支持者なので、興味深く読ませていただきました。来る衆議院選挙の争点になると予想されるアベノミクスですが、未だ道半ばです。野党のように、「失敗」などと軽々に言うべき段階ではありません。特に、民主党の無責任な発言には、不信感を一層深くしました。政権与党だった時に、彼らは日本のために何をしたのでしょう。無為・無策・無能を露呈したではありませんか。国民は見事に騙されました。アベノミクスを始め、安倍政権の将来は分かりません。しかし、「日本国民の誇りを甦らせてくれた」ことは、少なくとも言えると思います。「日本よ、いまこそ立ち上がり、世界経済の新しいモデルとなれ」。クルーグマンの結びが、この本のすべてを凝縮しています。